キューバはなぜ野球の強豪国といわれているのか

野球において、アメリカや日本、プエルトリコ、オランダなどと並んで強豪といわれてるのがキューバです。アメリカに留学していた学生によってこの国に野球が伝わったのは1860年代で、1870年代には国内にプロリーグができ、1950年代までアメリカのメジャーリーグでもたくさんのキューバ出身選手がプレーしていました。

1959年に革命が起きると、アメリカをはじめとする諸外国との関係が悪化したため、国外のリーグに参加する道は極めて狭くなりましたが、その代わりとしてこの頃から着手されるようになったのが国内で優れた野球選手を育成するシステムの整備です。スポーツ選手を育成する専門学校と国内各地で行なわれてるリーグ戦はそのシステムの例です。

国内では職域ごとのリーグがたくさん設立されており、その中から優れた選手が州の代表チームのメンバーとなり、大会などで活躍すれば国内リーグの二軍に入ることができます。そして、二軍でも優れた活躍をした者が一軍の試合に出場することができるようになり、ここから選抜された選手がナショナルチームの代表として国際大会に出場します。

WBC(ワールドベースボールクラシック)などの国際大会に出場してくる選手はエリート中のエリートであり、彼らにとっては優勝が至上命題となります。キューバはIBAFが主催する国際大会において、ワールドカップについては1938年から2011年にかけて25回優勝を飾っているほか、インターコンチネンタルカップは廃止される2010年までの17回の間に11回優勝を成し遂げるなど、圧倒的な強さをみせています。

また、オリンピックは1992年に野球が正式競技となってから参加していますが、5大会で優勝3回、準優勝2回とここでも優れた成績をあげています。