ドラフト会議の契約交渉の有効期間
プロ野球ドラフト会議は、新人選手との交渉権を獲得するための会議です。選手を指名した各球団は、社会人チームの選手であれば翌年の1月末まで、その他の選手については翌年3月末までに契約することができなければ有効期間が終了となり、交渉権を失うことになります。
1972年までは、翌年のドラフト会議の前日までが交渉期限となっていましたが、期限ぎりぎりに契約することができたとしても、当時はFAXも無く伝達手段が限られていたほか、契約完了後に会議へ移動する時に、天候不順により移動が不可能となることも考えられました。このため、1973年以降は翌年のドラフト会議の前々日までと変更されています。
しかし、1978年には「空白の一日」を利用した読売ジャイアンツが江川投手と契約、最終的に交渉権を獲得した阪神タイガースとのトレードという形で半ば強引に江川投手を入団させたことが、プロ野球界の範疇に収まらず社会問題となったこともあり、制度の見直しが実施される中で交渉期限の変更も現在のものに変更されました。